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ピアノ協奏曲第3番 (バルトーク) : ウィキペディア日本語版
ピアノ協奏曲第3番 (バルトーク)[ぴあのきょうそうきょくだい3ばん]

バルトーク・ベーラピアノ協奏曲第3番(Sz. 119)は、1945年に、作曲者の亡命先であるアメリカ合衆国で作曲された。自身でほぼ完成させることの出来た最後の作品である。
== 作曲の背景 ==
バルトークは1940年8月に、彼の楽譜を出版していたブージー&ホークス社のラルフ・ホークスから「1941年の夏にはピアノ協奏曲第3番を期待しています」とピアノ協奏曲の作曲を勧める手紙をもらっている。しかしアメリカ亡命後のバルトークは大量に抱えていたルーマニアや南スラブの民俗音楽の研究に取り組んでおり、またアメリカの生活に必ずしも馴染めなかったこともあってその案をしばらく棚上げにしていた。
しかし白血病で療養生活を送ることとなり、そこで書いた委嘱作『管弦楽のための協奏曲』、『無伴奏ヴァイオリン・ソナタ』で作曲家として健在であることを見せたバルトークには、1945年の1月から2月にかけて4本の作品の委嘱が舞い込んだ。ヴィオラ奏者ウィリアム・プリムローズからヴィオラ協奏曲、ブージー&ホークスからは弦楽四重奏曲第7番、更に2人の個人からそれぞれ2台ピアノのための協奏曲というものだった。しかしバルトークはアメリカ海兵隊に志願していた次男ペーテルに送った1945年2月21日付の手紙の中で、プロからではない2名の依頼は断るつもりであり、他の委嘱作も受けない可能性が高い〔実際にはプリムローズの依頼だけは手掛けることにしたものの、完成させることはできなかった。〕と書いた上で次のように続けている。
私はお前の母さんのためにピアノ協奏曲を書くつもりだ。長い間計画が宙に浮いていたものだ。もしこれを彼女が3,4カ所で演奏できたら、私が断った委嘱作1作分くらいのお金にはなるだろう。

この手紙から、おそらくこのころから作曲を始めたものと考えられている。作曲当時のバルトークは白血病の末期段階を迎えていたが、本人が自分の健康状態をどこまで自覚していたかどうかは判っていない〔ただしスケッチの最後のページに、"vége"(ハンガリー語で「おしまい」)と珍しく書き込んでいる〕。いずれにしても、この作品はすぐれたピアニストであるディッタ夫人(ディッタ・パーストリ=バルトーク)の誕生日に合わせた彼女へのプレゼント、そして先の息子への手紙にも明記されているように、彼女がレパートリーとするために着手されたものと考えられている。
スケッチを完成させた夏頃から急速に健康の悪化したバルトークは、家族や知人のハンガリー人作曲家ティボール・シェルイらに手伝ってもらい、必死にオーケストレーション作業を続けたが、完成まであとわずかというところに来て、9月22日に病院に担ぎ込まれ作業は中断〔この入院直前に、バルトークはペーテルに残り小節の線を引かせている。〕、4日後に世を去った。このため、ペーテルの依頼でシェルイが終楽章の未完成部分(17小節相当)を補筆した。シェルイによれば、バルトークはスケッチや総譜に略記号でオーケストレーションの指示を残していたため、作業はそれに従って管弦楽を配置したくらいで済み、後にシェルイが補作することになったヴィオラ協奏曲に比べればはるかに容易な作業だったと言うことである。なお、現在の出版譜はペーテルやゲオルク・ショルティ、初演者のシャーンドル・ジェルジらがバルトークのスケッチを再検証し、エンディング部分を更に一部補筆している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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